未経験者でも新聞配達の作業は難しくありませんが、事前に知っておいた方が安心ですよね。
この記事では、朝刊配達と夕刊配達それぞれの流れを、新聞配達経験者の筆者が詳しく解説します。
新聞配達って実際どんな作業をするんだろう…。
現役新聞配達員の筆者が、準備から配達までの流れを公開します!
この記事を書いた人
- 新聞配達歴5年以上
- バイク未経験から新聞配達
- 数々の失敗やトラブルを経験
- 不着・誤配は5年で10回程度
朝刊配達の流れ(筆者の例)
日によって変動しますが、筆者の朝刊配達の大まかなスケジュールは下記の通りです。
2:00 出勤
休読・再入・連絡事項などを確認
2:00~2:30 配達準備
荷下ろし・チラシ入れ・ビニール包装・組みなど
2:30~5:30 配達
順番通りに配達
-
新聞配達の順路帳や順路記号の覚え方|現役が基本を解説
-
新聞配達は原付に乗ったことがない人でもOK?経験者が解説
2:00|出勤
主要新聞が店に到着する時間が午前2時くらいなので、そのタイミングに合わせての出勤です。
ココがポイント
主要新聞は配送トラックが順番に店を回って届けます。
そのため、店によって新聞配達の開始時間にズレが生じます。
店によって出勤時間が変わるってことですか?
そうですね。隣町では午前0時くらいに届く店もあるそうです。
出勤時間が早ければ、その分配達も早く終わりますね。
出勤したら、その日の休読・再入・連絡事項などを確認します。
お客さんによっては毎週火曜日が休みなど、休読日が決まっています。
また、〇日~〇日までの数日分の新聞を店で保管(取り置き)しておき、再入の日にまとめて配達するケースもあります。
大体3~7日分くらいですね。
連絡事項は、前日の不着や誤配・新しいお客さんの追加・配達場所の変更などです。
配達前にしっかり確認しておかないと、間違えたらお客さんからクレームが来てしまいます。
ゴールデンウィーク前や年末年始は連絡事項が多くなるので、より注意が必要です。
2:00~2:30|配達準備
筆者の店では、主要新聞が2時前後に到着します。
一番多い新聞は大型トラックで運ばれてくるので、みんなで協力して荷下ろしします。
台車で新聞を運んで机の上に並べ包装を破り、各区の数に分けられます。
新聞が分けられたら、主要新聞にチラシを手作業で折り込み、そろえて積んでいきます。
新聞・チラシともに厚い日があれば薄い日もありますね。
土曜日は新聞もチラシも厚くなるため、作業に少し時間がかかってしまいがちです。
チラシを入れてそろえ終わったら、必要な分の新聞をビニールで包みます。
お客さんがビニール入りの配達を希望したり、またポストへ入れる時の状態によっては、ビニールに包んで届けます。
新聞をビニールで包むのって難しいんですか?
機械に入れて通すだけなので簡単ですよ。
雨の日はすべての新聞をビニールに入れるので、配達が20~30分ほど遅れてしまいます。
天気に左右されてしまうのはどうしようもないですね。
新聞がそろったら配達の準備に入ります。
店によって異なりますが、順番通りに新聞を組む人もいれば、そのまま持って行く人もいます。
どっちのやり方がいいんだろう…。
慣れるまでは順番通り組んだ方が確実ですよ。
2:30~5:30|配達
新聞をバイクに積み、配達に出ます。
最初に配達する分は前カゴに入れ、そのあとに配達する分を後ろの荷台へ積みます。
前カゴの分がなくなったら、荷台の分を前カゴへ補充する流れです。
配達する部数は、区域によって300~450部とまちまち。
全ての新聞をバイクに積んでしまう人もいれば、2~3回に分けて配達する人も。
1回で全部積んだ方が手間を省けるんじゃないですか?
分けて積むと軽くなるので、その分動きやすくなるんですよ。
夕刊配達の流れ(筆者の例)
続いて、夕刊配達の大まかな流れは下記の通りです。
14:10 出勤
休読・再入・連絡事項などを確認
14:10~14:30 配達準備
荷下ろし・チラシ入れ・ビニール包装・組みなど
14:30~16:30 配達
順番通りに配達
16:30~16:50 チラシ作業
翌日朝刊分のチラシをそろえる
基本的には朝刊と同じ流れですね。
ちなみに、日曜・祝日は夕刊の配達がありません。
また、朝刊の休刊日が毎月1日だけありますが、休刊日でも夕刊の配達はあるのでご注意ください。
14:00|出勤
夕刊が店に届くのは14時10分前後なので、出勤は14時頃です。
道路が渋滞してると夕刊の到着が遅れることも。
朝刊の時と同じように、休読・再入・連絡事項などを確認します。
夕刊以外に届けるものを渡されたり、溜まった新聞の回収を頼まれたりすることもあります。
14:00~14:20|配達準備
夕刊は基本的にチラシ入れがないので(たまにある日も)、各区域に新聞が分けられたらすぐに配達準備を行います。
夕刊が朝刊よりも部数が少ない(1/3程度)です。
そのため、朝刊は順番通りに組んでいる人でも、夕刊は組まずにそのままバイクへ積んでしまう人もいます。
14:20~16:20|配達
夕刊も朝刊と同じように配達していきます。
朝刊しか取ってないお客さんもいるので、間違えて配達しないよう注意が必要です。
夕刊のお客さんは朝刊と別に覚えなきゃいけないんですね…。
最初は覚えにくいですが、慣れれば難しくありませんよ。
16:20~16:40|チラシ作業
夕刊配達が終わったら、翌日朝刊に折り込むチラシを専用の機械でそろえます。
店によってはチラシそろえ専門のパートの方もいます。
薄く柔らかい紙が多いと、そろえるのに手間取ることも。
少し早めに出勤して、夕刊配達前にチラシ作業を終わらせてしまう人もいます。
配達開始が遅れる&早まるケースも
状況によっては、新聞配達の開始時間が遅れたり、早まったりするケースがあります。
-
新聞配達で店着時間が早まる・遅れる日|悪天候やトラブル等
配達開始が遅れるケース
- 輪転機のトラブル
- 新聞社のシステム障害
- 選挙の翌日
- 大きなスポーツの試合が長引いた時
輪転機(新聞を印刷する機械)のトラブルにより、新聞の到着が遅れることがたまにあります。
新聞社のシステム障害は、筆者はこれまで一度しか経験していませんが、いつ起きてもおかしくないトラブルかもしれませんね。
ちなみにシステム障害のときは、配達開始が3時間ほど遅れました。
総裁選や都知事選などの選挙があると、結果をまとめる時間がかかるためか、翌日の新聞の発行が1~1時間30分ほど遅れます。
また、プロ野球やワールドカップなどの大きな試合が夜中まで長引く場合も同様。
翌日の新聞やスポーツ新聞はなるべく最新情報を載せようとするので、新聞の発行が遅れます。
ワールドカップやオリンピックは海外との時差もあるので、深夜まで長引いたりするんですよね。
配達開始が早まるケース
- 台風、大雨、大雪の予報が出ている
- 元旦
台風・大雨・大雪など、規模が大きな悪天候の予報が出ている場合は、翌日の配達は時間がかかると想定されます。
そんな状況を考慮して通常より新聞の発行が早くなり、店に到着する時間も1時間程度早まります。
悪天候の場合は、新聞にも「配達が遅れてご迷惑をおかけしました」などの文言が載っていますね。
-
過去一つらくて危険|命懸けの新聞配達だった大雪の日
また、元旦はチラシや増ページが多くなるため、新聞の厚さが通常の3~4倍ほどになります。
当然配達も普段より時間がかかることから、新聞の到着時間が1時間程度早まります。
-
元旦の新聞配達は一年で最もきつい|現役配達員の体験談
朝刊も夕刊も基本は同じ
店によって作業の流れは少し異なりますが、朝刊も夕刊も基本的にはしっかり確認してから配達します。
まずは一つひとつの作業を確実にこなしてくださいね。